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論文

Application of OpenPET as 3-D imaging device of carbon distribution in fruit

栗田 圭輔; 三好 悠太*; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

QST-M-29; QST Takasaki Annual Report 2019, P. 106, 2021/03

Research on the distribution and dynamics of photoassimilates in plants, especially those in fruits, is important for improving food production. Positron emission tomography (PET) and carbon-11 ($$^{11}$$C) isotope technique are valuable to obtain 3-D images of photoassimilates. For plant experiments, however, it is important to adjust a system to plant's growth environment. General PET devices, even small-animal PET devices, are not suitable for plant studies. This can be solved by using a small OpenPET prototype which is a compact PET device that has an open space in its field of view (FOV). In this work, we upgraded the OpenPET system for the PET study of fruits and successfully realized the 3-D imaging of a photoassimilate labeled with $$^{11}$$CO$$_2$$ in a fruit of a strawberry plant.

論文

A New visualization technique for the study of the accumulation of photoassimilates in wheat grains using [$$^{11}$$C]CO$$_{2}$$

松橋 信平; 藤巻 秀; 内田 博*; 石岡 典子; 久米 民和

Applied Radiation and Isotopes, 64(4), p.435 - 440, 2006/04

 被引用回数:19 パーセンタイル:77.5(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

非侵襲でのコムギ種子への光合成産物の蓄積の可視化を、[$$^{11}$$C]CO$$_{2}$$とポジトロンイメージング装置(PETIS)を用いた計測により試みた。コムギの最大展開葉の中央部に[$$^{11}$$C]CO$$_{2}$$を供給して生産させた光合成産物が、[$$^{11}$$C]CO$$_{2}$$吸収から53分で穂に到達し、徐々に種子へ蓄積する過程の画像化に成功した。得られた画像では、種子の一粒一粒を識別することができた。画像データを用いて、各種子粒への光合成産物の蓄積について調べたところ、それぞれの種子で蓄積の経時曲線が異なることがわかった。本研究により、PETISが生きた植物内での物質の輸送や分配といった動態の計測と解析に有効な手法であることを示した。

報告書

第3回イオンビーム生物応用研究ワークショップ論文集; 2004年9月29日,高崎研究所

松橋 信平; 鈴井 伸郎; 石岡 典子

JAERI-Conf 2005-010, 79 Pages, 2005/09

JAERI-Conf-2005-010.pdf:8.08MB

TIARAのイオンビームを利用したバイオ分野の研究をより一層発展させるため、第3回イオンビーム生物応用研究ワークショップ「ポジトロンイメージングを用いた植物研究の新展開; リアルタイム画像で見る植物の機能」を平成16年9月29日、日本原子力研究所高崎研究所ベンチャー棟大会議室において開催した。本ワークショップは、植物ポジトロンイメージング技術の一層の普及,産学官の連携推進、及びポジトロンイメージングによる植物機能解析研究の今後の研究計画に資することを目的とした。イオンビームを用いた生物応用研究,ポジトロンイメージング法を用いた植物機能解析の研究、及びポジトロンイメージング計測を支える技術の研究開発などについて成果報告があり、ポジトロンイメージング研究の将来展望について討議した。

論文

Quantitative modeling of photoassimilate flow in an intact plant using the Positron Emitting Tracer Imaging System (PETIS)

松橋 信平; 藤巻 秀; 河地 有木; 阪本 浩一; 石岡 典子; 久米 民和

Soil Science and Plant Nutrition, 51(3), p.417 - 423, 2005/06

 被引用回数:24 パーセンタイル:52.22(Plant Sciences)

高濃度炭酸ガス環境に対する植物の応答を明らかにすることを目的に、異なる炭酸ガス濃度下での光合成産物の移行をポジトロンイメージング装置で計測し、輸送速度と輸送中の分配について定量的解析を行った。炭酸ガス濃度を通常大気中(350ppm)及び高濃度(1000ppm)としたソラマメの本葉から$$^{11}$$CO$$_{2}$$を吸収させ、茎中での$$^{11}$$C光合成産物の移行をポジトロンイメージング計測により画像化した。得られたデータを伝達関数法を用いた数理的な手法により解析した結果、本葉の炭酸ガス濃度上昇への応答として、茎中での光合成産物の移行速度と根への分配比が高まることを明らかにした。また、光合成産物の輸送速度は、$$^{11}$$CO$$_{2}$$を吸収させた本葉から遠くなるほど大きくなることを明らかにした。

論文

Real-time monitoring and analysis of nutrient transportation in a living plant using a positron emitting tracer imaging system (PETIS)

松橋 信平

Gamma Field Symposia, (43), p.71 - 79, 2004/00

植物研究用ポジトロンイメージング装置を用いて、植物の主栄養素である炭素及び窒素の吸収,同化後の体内挙動を可視化計測し、得られたデータの数理的解析研究を進めている。この手法の開発により、従来の計測手法では求めることが困難な同化産物の輸送や分配の定量が可能となった。本シンポジウムでは、ポジトロンイメージング計測の原理・特徴と利点,ポジトロンイメージング計測により可視化した、生きた植物による炭素・窒素栄養の吸収と同化産物の体内挙動について紹介する。また、数理的解析により、高濃度炭酸ガス環境で光合成産物の転流速度が上昇することを明らかにした成果などを紹介する。

論文

ポジトロンイメージング技術でわかる植物の未知の機能

松橋 信平

Isotope News, (592), p.2 - 7, 2003/08

ポジトロンイメージング計測技術の今後の展開について解説した。原研が開発した植物研究用ポジトロンイメージング装置(PETIS)は、植物が吸収・代謝し、体内を移行するポジトロン放出核種の分布と強度をリアルタイムで計測・画像化でき、「生きた植物の中で起っている時々刻々の変化」を捕らえることを可能にした。これまでPETISを用いた計測により、炭素や窒素など主要な栄養成分,金属元素など微量成分の植物による吸収・同化,動態を明らかにしてきた。これらの成果は、植物ポジトロンイメージング計測技術が植物研究において強力な手段となりうることを示している。今後、この新しい計測手法をさらに改良し、研究を進めることで、植物の情報伝達機構など、これまで明らかにされていない機能の解明を目指す。

論文

ポジトロンイメージング装置(PETIS)とイメージングプレート(IP)による植物研究のためのポジトロンイメージング

松橋 信平; 内田 博*; 久米 民和

Radioisotopes, 49(11), p.38 - 50, 2000/11

ポジトロン標識化合物をトレーサーとして用いた植物ポジトロンイメージング計測へのラジオルミノグラフィの応用について紹介するとともに、イメージングプレート(IP)を用いたポジトロンイメージングでの問題点、植物研究分野への応用の課題などについて解説を加えた。IPによるポジトロンイメージングの長所としては、広視野で二次元分布計測が可能、IPの数を増やせばバイオイメージングアナライザー(BAS)による読み出し必要時間に関係なく計測が可能であることなどがあるが、生きた植物試料での経時計測が困難、厚さのある試料では画像がボケてしまう、などの短所が考えられる。IP計測は、すべてのポジトロンイメージングに適しているわけではないが、試料の形状、検出する放射線の種類などの条件が整えば、植物内の放射能二次元分布を得るために有効な計測手法であり、原研で開発したポジトロンイメージング法と組み合わせることにより、その特徴を生かせることを示した。

論文

Production of positron emitters and application of their labeled compounds to plant studies

石岡 典子; 松岡 弘充; 渡辺 智; 長 明彦; 小泉 光生; 松橋 信平; 久米 民和; 関根 俊明; 内田 博*; 辻 淳憲*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(2), p.417 - 421, 1999/00

 被引用回数:27 パーセンタイル:86.12(Chemistry, Analytical)

これまで原研高崎のAVFサイクロトロンを利用して生物医学分野で有用となるラジオアイソトープの製造技術の開発を行ってきた。最近では、ポジトロン放出核種の製造技術の開発と二次元ポジトロンイメージング装置の開発により、植物での生理機能を解明する実験が可能となった。われわれが現在進めている植物における物質移動の動的な計測方法とそれらの実験に必要なポジトロン放出核種の製造技術及びその標識化合物の合成研究について発表する。

論文

ポジトロン放出核種の植物機能研究への利用

久米 民和

放射線と産業, (79), p.25 - 29, 1998/00

ポジトロン放出核種の植物研究への利用について紹介する。TIARAが運転を開始して6年を経過し、ポジトロンイメージング装置を用いた植物の機能研究が本格化してきた。本報告では、研究の経緯、ポジトロンイメージング計測の特徴、装置の概要、植物を用いた研究例、今後の課題について述べる。とくに研究例としては、$$^{11}$$CO$$_{2}$$及び$$^{11}$$C-メチオニンを用いた炭素の移行・代謝に関する結果、$$^{13}$$NO$$_{3-}$$$$^{13}$$NH$$_{4+}$$を用いた窒素の吸収-移行に関する結果、$$^{18}$$F-水を用いた結果などを紹介する。

論文

AVFサイクロトロンによる植物研究用ポジトロン放出核種標識化合物の製造

石岡 典子

放射線と産業, (80), p.11 - 15, 1998/00

ポジトロンは、電子とともに消滅して511keVのエネルギーの$$gamma$$線をほぼ反対方向に放出する。この$$gamma$$線の両方を検出すると、2つの検出器を結ぶ直線上でポジトロンが消滅したことが分かる。そして、その近傍にポジトロンを放出した核種が存在したことが分かる。この特徴のために$$^{11}$$C,$$^{13}$$N,$$^{18}$$F等のポジトロン放出核種は、トレーサーとして医学において盛んに利用されている。原研では、同じ原理を用いる植物用のポジトロンイメージング装置(PETIS)を開発し、植物体内におけるポジトロン放出核種の動きを二次元画面上で追跡することを可能にした。この装置を用いて植物の生理・生化学的な機能を解明するために、我々は高崎研TIARAのAVFサイクロトロンによるポジトロン放出核種の製造・標識合成技術の開発を進めている。ここでは、ポジトロン放出核種を製造するために開発した照射ターゲットシステム及び現在進めている植物実験用ポジトロン放出核種や標識化合物の製造について、その方法や特徴を分かり易く紹介する。

論文

A New water target system for the production of $$^{18}$$F and $$^{13}$$N to be used in plant study

石岡 典子; 松岡 弘充; 渡辺 智; 長 明彦; 小泉 光生; 関根 俊明

Synthesis and Applications of Isotopically Labelled Compounds 1997, p.669 - 672, 1998/00

植物生理機能の解明研究に必要である$$^{18}$$F及び$$^{13}$$N(ポジトロン放出核種)を製造するために、氷をターゲットとして用いることが可能な新しいターゲットシステムを開発した。原研高崎のAVFサイクロトロンで開発された二次元ポジトロンイメージング装置とこれらのポジトロン放出核種をトレーサーとして用いることにより、植物の物質移動を動的に計測することが可能となる。本報告書では、新しく開発した水ターゲット照射システムとそれを用いた$$^{18}$$F及び$$^{13}$$Nの製造技術の開発について発表する。

口頭

イチゴ種子の有無が果実への光合成産物の転流へ及ぼす影響

三好 悠太*; 栗田 圭輔; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

no journal, , 

イチゴ生産において、光合成産物の転流は果実の肥大成長や物質集積を支配し、収量や品質に直接影響を及ぼす重要な生理機能である。高収益安定生産の実現のためには、光合成産物の転流におけるソース(各葉位)とシンク(各果実、根、新葉など)の対応関係を明らかにし、葉から果実への転流を適切に制御することが望まれる。我々はこれまでの研究で、植物に投与した放射性同位元素の動態を植物が生きたままの状態で可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS)を用い、イチゴの葉位によって異なる果実への転流動態を明らかにしてきた。その過程で、葉に投与した$$^{11}$$Cがイチゴ果実の特に種子へ集積している様子を発見した。本研究では、イチゴの種子を除去し、除去前と除去後それぞれの$$^{11}$$C転流動態をPETISおよび開放型ポジトロン断層撮影装置(Open-PET)を用いて撮像し定量解析した。イチゴ種子の除去によって$$^{11}$$C転流量が22%低下した。果実に対する種子の乾物割合は約16%であり、イチゴ種子は果実よりも強いシンクとして働いている可能性が示唆された。

口頭

イチゴの種子は果実への炭素転流を駆動する

三好 悠太*; 栗田 圭輔; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

no journal, , 

イチゴ生産において、同化産物の転流は果実の肥大成長や物質集積を支配し、収量や品質に直接影響を及ぼす重要な生理機能である。高収益安定生産の実現のためには、炭素転流におけるソース(各葉位)とシンク(各果実, 根, 新葉など)の対応関係を明らかにし、葉から果実への転流を適切に制御することが望まれる。そこで我々は、植物に投与した放射性同位元素の動態を植物が生きたままの状態で可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS)を用い、イチゴの葉位によって異なる果実への炭素転流動態を明らかにしてきた。その過程で、葉に投与した$$^{11}$$Cが果実へと転流し、特にイチゴ種子へ集積することを発見した。既往の研究では、果托や種子を含むイチゴ果実全体を炭素転流におけるシンクとして捉えているが、真にシンクとしての役割を持つのはイチゴ種子であると考えられる。本研究では、イチゴ果実への炭素転流に対する種子の影響について検討した。"福岡S6号"(あまおう)をプラスチックポットで栽培し、1$$sim$$3番果が着果した株を実験に供試した。ソース葉は9枚であった。果房直下葉に$$^{11}$$CO$$_2$$を投与し、PETISを用いて果房内の各果実への$$^{11}$$C転流動態を撮像した。撮像終了後、$$^{11}$$Cの転流が確認された複数のイチゴ果実のうち1果を、開放型ポジトロン断層撮影装置(OpenPET)で撮像し、果実内部における$$^{11}$$Cの分配部位を調べた。その後、同個体を用い、OpenPETで撮像した果実の種子を取り除き、果房直下葉に$$^{11}$$CO$$_2$$を投与して再びPETIS及びOpenPETでの撮像を繰り返した。2回のPETIS撮像で、種子を取り除かなかった果実は同様の$$^{11}$$C転流動態を示したが、種子を取り除いた果実は$$^{11}$$C転流が大きく抑制されていた。種子を取り除いた果実内部の$$^{11}$$C分配部位を調べると、果実中心の維管束にごく僅かに転流しているのみであった。イチゴ植物の炭素転流では種子が主なシンクであり、果実への炭素転流を駆動していることが示唆された。

口頭

OpenPETを用いた果実内における光合成産物の3Dイメージング

栗田 圭輔; 三好 悠太*; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

no journal, , 

果実内における光合成産物の分布や動態を調べるには、放射性同位元素(RI)の分布を経時的に撮像可能なRIイメージング技術が有効である。RIイメージング技術の一つであるPET測定を植物に対して行う際に、小型、かつ検出器リング間に十分な開放部を有するOpenPETであれば、供試植物の生育環境を装置視野内に再現でき、さらに植物への放射性トレーサの投与や、植物のセッティングを容易に行える。植物研究に対するOpenPETの有用性を示すため、果実内の光合成産物のイメージングを試みた。供試植物として矮化処理を施した一季成り性品種"福岡S6号"(あまおう)を用意した。この4葉(果房直下葉)に$$^{11}$$CO$$_2$$トレーサガス125MBqを投与し、OpenPETを用いて$$^{11}$$Cで標識された光合成産物のイメージングを行った。果実内における$$^{11}$$C量の経時的変化を示したグラフやイチゴ果実の断層画像から、OpenPETは果実内の光合成産物のイメージングを行うのに有効なツールであることが示唆された。

口頭

見えてきた!土の中のミラクルワールド; 根圏

尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 栗田 圭輔; 三好 悠太*; 海野 佑介*; 藤巻 秀*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 河地 有木*

no journal, , 

地中の植物の根とその周辺の環境が互いに影響し合う空間を合わせて「根圏」と言う。我々は根圏領域を特定する上で重要な指標となる分泌物を可視化する「根圏イメージング」という新しい手法を開発した。地中の不規則な根の形を単純化してから根圏の要素である根と土を正確に分離させるため、新しく根箱という栽培容器を作製した。これを用いて、同じマメ科植物であるダイズとルーピンを育て、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所(TIARA)のAVFサイクロトロンを利用して製造した$$^{11}$$CO$$_2$$トレーサガスを空気と一緒に地上部の葉に与えると同時に、体内の$$^{11}$$Cの動きをポジトロンイメージング装置(PETIS)で撮像を行った。根箱の中の根は肉眼では見えないが、PETISを用いることで根の形にそって運ばれる光合成産物の動きを可視化することができた。ルーピンは土の養分状態に応じて個別の根の形態を変え分泌物を増すことでほかの植物には利用できない難溶性のリン酸を吸収利用する特殊な能力を持っていることが知られており、その活発な活動の位置やタイミングを正確に示すことができた。

口頭

Development of new imaging method for visualising photosynthate translocation and release in plant root systems

尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 栗田 圭輔; 三好 悠太*; 海野 佑介*; 藤巻 秀*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 河地 有木*

no journal, , 

本研究では、陽電子放出トレーサーイメージングシステムを用いて、$$^{11}$$C光合成産物の根系への移動および土壌中に放出された$$^{11}$$C根分泌物の移動を、位置情報と併せて可視化・評価する新たな方法を開発した。新たに開発した根箱は、根系が入った四角いナイロンメッシュの袋と、一対の土が入った箱で構成されており、土壌の$$^{11}$$Cシグナルと根の$$^{11}$$Cシグナルを区別することができた。この根箱の中でホワイトルーピン(Lupinus albus)とダイズ(Glycine max)の試験植物を栽培し、$$^{11}$$CO$$_{2}$$をパルスとして供給した。同時に、$$^{11}$$C光合成産物の根系への挙動と、根圏土壌に放出された$$^{11}$$C根分泌物の分布を可視化した。

口頭

植物根圏イメージング技術の開発

尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 栗田 圭輔; 三好 悠太*; 海野 佑介*; 藤巻 秀*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 河地 有木*

no journal, , 

植物の根は地上部を支えるだけでなく、土壌から様々な必須栄養元素を吸収・利用する重要な役割を担っていることから、その能力の強化は肥料の利用効率と作物生産性の大幅な向上に繋がる。根は環境を選ぶことができないため、生涯環境ストレスと向き合いそれを最適化する能力をもっており、例えば、根圏と呼ばれる周辺土壌におけるpH調整や難溶性の栄養元素の可溶化、微生物との共生関係の構築などが知られている。こうした働きは根が土壌に放出した有機酸などの分泌物を介して行うが、その種類や量は根の伸長方向と各部位における土壌養分や微生物などの状況に応じて変化させていると推測されており、肝心な場所と応答機構は不明な点が多い。そこで我々は、$$^{11}$$C(半減期20分)標識二酸化炭素($$^{11}$$CO$$_2$$)とポジトロンイメージング装置(PETIS)を利用して、生きた植物根が土壌に放出した$$^{11}$$C標識分泌物の分布を可視化することで、これを指標に根圏となる場所を特定し、その作用機序の解析を可能にする根圏イメージング技術を確立した。

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